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相続かわら版 新着情報

共通報告基準(CRS)導入による国際税務の動向

2017/08/10

 昨年、マスコミを賑わせたパナマ文書流出事件は記憶に新しいことと思います。
外国の金融機関等を利用した国際的な脱税及び租税回避に対処するため、非居住者に係
る金融口座情報を税務当局間で自動的に交換するための国際基準である「共通報告基準
(CRS:Common Reporting Standard)」が公表され、日本を含む 100 の国と地域が
その実施を約束。平成 30 年から金融口座情報が自動的に交換されることになります。
これは、日本の居住者が海外に持つ銀行等の口座残高や収入金額等の情報が、日本の税
務当局に提供されるということです。

■CRS の対象となる金融口座:
(1)銀行等の金融機関の普通預金口座等の預金口座
(2)生命保険会社等の特定保険会社のキャッシュバリュー保険契約、年金保険契約
(3)証券会社等の保管期間及び信託等の投資事業体の証券口座等の保管口座及び信託
受益権等の投資持分

■CRS の対象となる情報:
口座所有者の氏名、住所、納税者番号、口座残高、利子・配当等の年間受取総額等

 平成 27 年度税制改正により、平成 29 年 1 月 1 日以後、新たに金融機関等に口座開設
等を行う者等は、金融機関等へ居住地国名等を記載した届出書の提出が必要となりました。
その情報を基に、金融機関等は口座情報等を年 1 回、日本の税務当局に提出することが
義務付けられました。
 平成 29 年分以後の口座情報が対象となるため、平成 28 年分以前に開設した口座情報は
提出されませんが、平成 29 年に海外における口座保有情報は提供されますので、税務調査
などにより海外口座の過去の申告漏れが指摘されることが予想されます。
 CRS には、タックスヘイブン(租税回避地)と呼ばれるケイマン諸島やバミューダ諸島など
の地域も参加しています。また、個人だけでなく法人名義の口座も対象となります。
「租税回避地に財産を置いておけば日本では把握できない」という考え方は今は昔。
世界的な情報ネットワークにより、海外の財産も簡単に把握される時代が到来しました。

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