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相続かわら版 新着情報

受取人が先に死亡した生命保険

2016/07/10

~子供のいない夫婦が掛けていた保険金の行方~

※図解入りの本文は添付ファイルをご覧ください。

 ある老夫婦が二人で仲睦まじく暮らしていました。この夫婦には子供は
なく、夫Aには弟Bが、妻Xには姉Yがいました。Aの弟B夫婦は老夫婦の
近くに住んでおり、老夫婦の晩年の世話をし、また老夫婦もBの子供を
わが子のようにとても可愛がっており、将来は財産をこの甥っ子に渡したい
と思っていました。一方、Xの姉Yは、遠方に住んでおり、この老夫婦とは
ほとんど接触はありませんでした。また、この夫婦は将来に備えて、夫Aが
被保険者、妻Xが受取人の生命保険をかけていました。
 時がたち、妻Xが病気で先に亡くなってしまいました。その葬儀から1ヶ月も
経たない時に、今度は夫Aが事故で亡くなってしまったのです。夫Aの葬儀が
終わった後、Aの弟Bが身辺整理をしているときに、夫Aが被保険者、妻Xが
受取人の保険証券を発見しました。

 Aの弟Bは、妻Xが先に亡くなっているので受取人の権利は消滅しその保険金
はBのものだと主張し、Xの姉Yは、受取人は妻Xなのだから自分たちにも
受け取る権利はあると主張しました。保険金は相続財産ではないのですが、
ここでも「争続」が始まりました。

 この場合、当該生命保険契約の約款にその定めがあればそれに従うのですが、
無い場合には保険法の定めによります。そこでは、保険受取人が先に亡くなった
場合には、その受取人の相続人が受け取るとなっており、この場合は夫Aと姉Y
となりますが、夫Aは亡くなったので、実際は夫Aの弟Bと姉Yとなります。
 ここで注意しなければならないのが、その割合で、法定相続割合で行くと夫A
(弟B)が3/4、姉Yが1/4となるのですが、保険金の請求権は法定相続割合では
なく、均等割りだという最高裁判例があるというところです。よって、弟Bと
姉Yはそれぞれ1/2ずつの保険金を受け取ることになります。

 もし妻Xが亡くなった時に受取人を弟Bや甥っ子に変えていたならば、Aの
保険金は姉Yに渡ることはなかったので、受取人の名義変更を失念すると思って
もないところに渡ることになるので注意が必要です。

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