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■ 「 内部留保について考える 」 ■

2017/12/15

 内部留保とは、企業が稼いだ純利益から株主への配当金を支払って残った剰余金の累計で、貸借
対照表上、「利益剰余金」として計上され、資本金等と合わせて純資産(自己資本)を構成するものです。
この内部留保をどう活用するかが課題となっています。
 まず、上場企業においては、内部留保に対しては、投資家=株主の立場と、企業の立場、さらには
政府の立場でそのあり方について考えが異なっています。
・投資家の立場からは、成長投資に振り向けるべきもの。
・企業の立場からは、財務安定のための流動性確保を優先させる。
・政府の立場からは、賃上げや設備投資に振り分け、景気を下支えする。

 内部留保といっても、それがすべて現金や預金として企業に残っているわけではありません。
そのうちの一部は、投資に回り、固定資産や有価証券に変わっているものもあります。
 確かに、内部留保、及びそのうちの現金預金は増加していますが、企業側にしてみれば、リーマン
ショック級の経済変動や大震災等の不測の事態に備えるために、一定の資金流動性の確保を図っていく
必要があります。
 成長投資といっても、人口が減少していく中で国内の設備投資に意味があるのかという問題もあります。
・いくら、資金があるといっても不動産や株式への投資は、投資効率が悪くリスクが高い。
 つまり投資先がない。
・人口が減少していく日本でのビジネスのみを考えていたのでは、企業の成長はあり得ない。
・人口が増加し、成長が見込める海外に目を向け、そこに積極的に投資していく。
そのために、国内のみならず海外の成長が見込める有力企業を積極的にM&Aをする方向に資金が流れて
いきます。

 一方、中小企業では、そのほとんどが赤字決算で、内部留保を取り崩している企業も多くある中、優良な
企業は継続的に利益を上げ、内部留保を厚くしているところもあります。
中小企業の場合も、内部留保は不測の事態に備えるためのものですが、それが資金の裏付けがある場合と
そうでない場合があります。
また、内部留保は中小企業の財務の安定性の指標であり、資金調達において重要性がある一方、自社株の
評価の上昇と事業承継、特に後継者への株式の移転において大きな障害にもなります。

上場企業も非上場同族企業も、内部留保の在り方とそれに対する対応は今後ますます重要となってまいります。

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