ホームへ戻る

業務案内


かわら版 新着情報

■ 「監査報告書における「意見不表明」」 ■

2017/08/15

 株式会社東芝の2016年第3四半期の四半期連結財務諸表について、独立監査人が「結論
不表明」とした四半期レビュー報告書を提出したことで、「結論不表明」という言葉が報道
されました。また、タカタ株式会社でも2017年期末の連結財務諸表について、「意見不表
明」とした有価証券報告書が提出されました。改めて「意見不表明」について、その内容を
見ていきたいと思います。

1.意見不表明(結論不表明)とは
 意見不表明とは、監査人が、「会社が作成した財務諸表が、財政状態や経営成績等を適正に
表示しているかどうかについて」意見を表明しないことを言います。監査人として、意見を
表明するための証拠が不十分なため、適正であるとも不適正であるとも判断することができ
ない場合に出される意見となります。東芝の場合は、期末決算ではなく四半期決算であったため、
監査人の手続の相違により、意見不表明ではなく、結論不表明といいます。

2.東芝の経緯
 東芝の子会社であるウェスチングハウス社が2015年12月に買収したCB&Iストーン・
アンド・ウェブスター社について、その企業価値を2016年第3四半期に見直した結果、
数千億円もの損失が発生することとなりました。東芝の監査委員会の調査で「この損失は
2016年12月以降に認識したのであって、それ以前に相当程度の確度をもって認識す
ることはできなかった」と報告されていますが、監査人はこの報告を受け、損失の計上時期
について追加調査を行っています。会計上は損失の認識を行った時に損失を計上すべきで
あるため、会社が2016年第3四半期以前からこの損失を認識しており、もし仮にそれを
隠しているようなことがあれば、損失の計上時期が適切であるとは言えません。
 そのため、監査人は、損失を計上すべき時期が2016年第3四半期でよいのか、決算発
表時点では追加調査中であり判断ができなかったため、結論不表明となりました。

 監査人の判断の適切性については、公認会計士協会や会計や監査に携わる実務家、研究者
により今後も議論されていくものと思われます。

ファイルのダウンロード

  • 次のページへ
  • 一覧へ戻る
  • 前のページへ

ページの先頭へ戻る



〒810-0023 福岡市中央区警固2-12-5 篠原CPAビル
TEL:092-751-1605/FAX:092-741-2581/E-mail:info@shinohara-cpa.com